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クリニック開業・移転・閉院時に必要な清掃と衛生管理|初期設定から原状回復までの業者選定タイムライン

2026.02.24

クリニック開業・移転・閉院時に必要な清掃と衛生管理

正直に聞きます。

あなたのクリニック、清掃を看護師や事務スタッフに任せていませんか?

もちろん、それ自体が悪いわけじゃない。

でも「スタッフが毎日掃除してるから問題ない」という感覚のまま経営を続けていると、ある日突然、じわじわと患者が減っていくという事態に直面することがあります。

理由はシンプルです。

患者さんは清潔感で「このクリニックを信頼していいか」を無意識に判断しているから。

今回は、開業・移転・閉院というクリニックの節目で、「いつ」「何を」「どんな業者に頼むべきか」を実務目線でまとめました。

 

開業前の清掃を軽視すると、最初から土台が崩れる

新規開業のとき、内装工事が終わった直後の状態を見て「きれいだな」と思うことがあります。

でも、その感覚は危険です。

工事現場には、目に見えない粉塵・建材のカス・化学物質の残留物が漂っています。

そのまま什器を搬入して診療を始めてしまうと、医療機関としての衛生基準を最初から満たしていない状態でスタートすることになります。

だから開業前に必要なのが「竣工清掃(引き渡し清掃)」と呼ばれる、医療施設専門の初期清掃です。

特に重要なのは2点。

ひとつは院内感染対策の基盤づくり。

什器搬入前に除菌・抗菌コーティングを施しておくことで、開業後の衛生維持が格段にラクになります。

後から「やっておけばよかった」と後悔しても、その時点では診療中で対応できません。

もうひとつは第一印象の演出。

床のワックスがけ、窓ガラスの透明度。

患者さんが初めて来院したとき、「ここは清潔だ、信頼できる」と感じるかどうかは、実はこういう細部が決めています。

業者選定は開業の2〜3ヶ月前から動き始めてください。

医療施設清掃の専門知識を持つ業者は数が限られており、直前に探しても希望通りのスケジュールで動いてもらえないことがあります。

「スタッフが掃除してる」の本当のリスク

多くのクリニックで、日々の清掃は医療スタッフが兼務しています。

これ、経営者にとっては「コストがかからない」ように見えますが、実態はどうでしょうか。

スタッフが行う清掃で対応できるのは、床の掃除機がけやトイレ掃除など「目に見える汚れ」が中心です。

専門的な訓練を受けていない状態では、それが限界。

一方、専門業者による定期清掃では以下のことが可能です。

  • ・ドアノブ・受付カウンターなど高頻度接触部位の消毒(ウイルスが最も蓄積しやすい場所)
  • ・エアコン内部のカビ除去(これをやっていないクリニックは非常に多い)
  • ・床材のワックスがけ・メンテナンスによる資産価値の維持

 

下の表を見てもらうと、その差は一目瞭然です。

項目 スタッフによる日常清掃 専門業者による定期清掃
主な目的 整理整頓・簡易的なゴミ捨て 院内感染対策・深層部の除菌・美観維持
清掃範囲 床の掃除機がけ、トイレ掃除 エアコン内部、床ワックス、高所清掃
知識・技術 一般的な家事の延長 医療環境に特化した薬剤・資材の使用
コスト 人件費に含まれる(スタッフ負担増) 外部委託費(業務効率の向上)

そして、見落とされがちなもうひとつのコスト。

スタッフが清掃に時間を使っている間、本来の医療業務はストップしています。

看護師が床を掃いている時間は、患者さんのケアに使われていない時間です。

専門業者へのアウトソーシングは、コストではなく「投資」として考えるべきです。

 

 

移転・閉院時の「原状回復」を甘く見ると痛い目に遭う

いざ移転や閉院でテナントを退去するとなったとき、多くの経営者が「原状回復ってどこまでやればいいの?」と頭を抱えます。

一般的なオフィスの退去と違い、クリニックの場合は問題が複雑です。

残置物の処理ひとつとっても、医療機器や薬品は産業廃棄物として法令に沿った処理が必要です。

「不要になったから捨てる」では済みません。

原状回復工事も、間仕切りの撤去や床材の張り替えなど、一般的なオフィス退去より工程が多く、費用も高くなりがちです。

歯科ユニットのような大型設備が入っていた場合は、さらに費用が跳ね上がります。

ここで多くの人が犯すミスが「オーナーや管理会社の言い値でそのまま払ってしまう」こと。

原状回復費用を抑えるためには、指定業者だけでなく自分でも医療施設に強い清掃・解体業者から相見積もりを取ることが重要です。

その見積もりを持ってオーナー側と交渉する。

この一手間だけで、数十万〜数百万円の差が出ることもあります。

医療機関の清掃には「基準」がある

ここまで読んで「清掃って思ってたより奥が深いな」と感じたなら、その直感は正しいです。

厚生労働省が定める「医療清掃ガイドライン」では、単なる掃除の方法だけでなく、清掃道具の使い分け(カラーゾーニング) まで規定されています。

診察室で使ったモップをトイレ清掃にも使う、というのは論外なんです。

また専門業者は、EPA(米国環境保護庁)登録の除菌剤など、科学的根拠に基づいた薬剤を使用します。

これにより守られるのは患者さんだけじゃない。

毎日クリニックに立っているスタッフの安全にも及ぶのです。

5. 失敗しない清掃業者の選定タイムライン

最後に、業者選定の具体的な流れをまとめます。

急いで選ぶと、サービスの質が低かったり相場より高い料金を払う羽目になります。

時期 項目 具体的なアクション(行動内容)
3ヶ月前 検討開始・情報収集 現状の清掃課題(スタッフの負担や汚れの残りなど)を整理し、医療清掃の実績がある業者へ一括で問い合わせを行います。
2ヶ月前 現地調査・見積比較 実際に院内を訪問してもらい、クリニック特有の汚れや院内感染のリスク箇所を的確に指摘できるプロの視点を確認して業者を選定します。
1ヶ月前 契約締結・運用準備 清掃範囲や作業頻度を確定させ、具体的な作業マニュアルを作成します。

夜間や休日、緊急時の対応についても、この段階で合意形成を図ります。

「2ヶ月前の現地調査」が最も重要なステップです。

そこで業者の専門知識と姿勢がわかります。

使用薬剤が適切かどうか、感染予防の意識があるかどうか。

ここを妥協すると、長期的に必ずコストと後悔が積み上がります。

6. よくある質問(FAQ)

Q1. スタッフによる清掃を業者に切り替えるメリットは何ですか?

スタッフが本来の医療業務や患者様への対応に専念できるため、サービス品質の向上が期待できます。

また、プロによる定期的なメンテナンスを行うことで、床材や設備の劣化を防ぎ、将来的な修繕費用を抑えられる点も大きなメリットです。

Q2. テナント退去時の「原状回復」はどこまで行うべきですか?

契約内容(賃貸借契約書)によりますが、一般的には「入居時と全く同じ状態」に戻すことが求められます。

クリニックの場合、床の配線跡や壁のビス穴なども対象となるため、事前に管理会社と範囲を明確にしておくことがトラブル防止に繋がります。

Q3. 感染症が流行する時期だけ重点的に清掃を依頼することは可能ですか?

はい、多くの清掃業者では「スポット清掃」として対応可能です。

冬場のインフルエンザや感染症流行期に合わせて、高頻度接触箇所の消毒作業を強化するプランを提案してくれる業者を選ぶと安心です。

まとめ:清掃は「コスト」ではなく「経営戦略」

クリニックの清掃と衛生管理は、ただの掃除じゃない。

患者さんに選ばれるクリニックを作るための、れっきとした経営戦略です。

開業・移転・閉院という節目で適切な対応ができるかどうか。

それが長期的な信頼と収益に直結します。

「今の清掃体制で本当に大丈夫か?」と少しでも不安を感じているなら、名鉄クリーニングに相談してみてください。

話を聞くだけでも、見えていなかったリスクが明確になるはずです。

出典・参考資料

厚生労働省:医療機関における院内感染対策マニュアル作成のための手引き

経済産業省「EPAとは – EPA/FTA/投資協定(METI/経済産業省)」

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