ゴキブリの繁殖能力は高く、飲食店ではゴキブリの隠語が存在するほど頻繁に出没する害虫です。
店舗内のゴキブリを駆除したとしても、すぐに外部から侵入する可能性があるため、ゴキブリ対策は駆除だけでなく予防も重要です。
本記事では、飲食店における効果的なゴキブリの駆除および、予防のしかたについて解説します。
飲食店やレストランに出る
ゴキブリとは
店内のゴキブリをゼロにするためには、出没するゴキブリの種類に応じた対策が求められます。
飲食店で出没するのはチャバネゴキブリ
飲食店で主に出没するゴキブリは、チャバネゴキブリです。
繁殖力が非常に強いことから、1匹見つけたときは、店内の他の場所にもいる可能性が高いです。
全長は10mmから15mm程度で、暖かく湿気がある場所を好む性質があります。
飲食店の厨房はチャバネゴキブリが生息しやすい条件が揃っていますし、フロア全体を掃除するのはもちろんのこと、侵入させないような工夫をしないと、店内のゴキブリを0匹にするのは難しいです。
チャバネゴキブリの侵入経路
店内にゴキブリを出没させないためには、ゴキブリの侵入口となっている場所を特定することが大切です。
チャバネゴキブリは、主に次のような場所から店内に侵入してきます。
- ・排水管
- ・店舗の出入口
- ・ダクト
- ・窓
- ・段ボール
排水管
排水管は外に繋がっていますし、水場はゴキブリが好む場所ですので、対策をしないと排水管を通じて侵入してきます。
排水管を侵入口にしない方法としては、排水トラップがあります。
排水トラップは、水回りと排水管を接続する部分に水(封水)を溜めることで、店内にゴキブリを侵入させない方法です。
封水が切れているとゴキブリが侵入してきますので、ゴキブリ対策をする際は排水トラップに故障等がないか確認してください。
店舗の出入口
店舗の出入口は多くの人が行き来するため、外からゴキブリなどの害虫が侵入しやすいです。
靴などに付いている土にゴキブリの卵が付着していることもあり、店内に落ちた土をそのまま放置すると、卵が孵化し、ゴキブリが店内に住みつく恐れがあります。
飲食店の出入口は密閉できないため、成虫の侵入を完全に阻止するのは困難ですが、ゴキブリの卵に関しては、定期的な掃除や玄関マットを敷くなどして侵入するリスクを抑えられます。
ダクト
エアコンダクトなど、店舗内外を繋いでいる場所もゴキブリの侵入経路となるため、対策が必須です。
ゴキブリは非常に小さく、僅かな隙間からでも店舗に侵入することができますし、換気口からも侵入する可能性があります。
薬品を使用して侵入を防ぐ方法もありますが、自然由来の成分を使った忌避剤もありますので、飲食店においては状況に応じて忌避剤を使い分けてください。
窓
飲食店には害虫が好む食材が沢山あるため、窓の隙間からゴキブリが侵入することもあります。
網戸は侵入を防ぐ手段として効果的ですが、網戸に穴が開いていれば効果は半減しますので、網戸に穴や切れ目が入っていないか定期的にチェックしてください。
網戸が無い窓については、窓際に害虫が嫌うハーブなどを置くことで侵入を防ぐこともできます。
段ボール
ゴキブリの卵は、食材などが入った段ボールに付着していることもあります。
使い古された段ボールを店内に放置していると付着していた卵が孵化し、店内でゴキブリが繁殖するようになります。
そのため、使用済みの段ボールはできるだけ早く外に出し、店内で卵が孵化するリスクを減らしてください。
飲食店でゴキブリや害虫が
発生したら営業停止になるのか?
飲食店でゴキブリが発生した場合、営業面への影響も懸念されます。
営業停止となれば経営が傾きかねませんので、害虫に関するリスク管理は徹底してください。
害虫が発生しただけで営業停止にはならない
飲食店で害虫が発生しても、それだけで営業停止になることはありません。
虫が外部から侵入するのを100%防ぐのは困難ですし、厨房等でゴキブリが見つかったとしても即座に営業停止となることはないです。
一方で、害虫が原因で食中毒などの健康問題が生じた際は、営業停止になることも考えられます。
食中毒による営業停止の期間は3日が目安とされていますが、原因を特定できない場合には停止期間が長くなることもあります。
営業できない間は収入ゼロになりますし、営業停止になったことで来店者数が減少することも想定されますので、害虫がいないに越したことはありません。
店内にゴキブリが発生した場合の影響
チャバネゴキブリは地面を移動しますので、大腸菌やサルモネラ菌などの菌が付着している可能性があります。
厨房をゴキブリが動き回れば、至る所に菌が付いてしまいますし、菌が付いた食材をお客様に提供してしまうと、食中毒を引き起こすリスクが生じます。
ゴキブリが原因の食中毒リスクを回避するためには、衛生的な環境を構築することが不可欠となりますので、厨房などにゴキブリがいた際はすぐに駆除してください。
店内でゴキブリを見つけた時の
対処法
ゴキブリは繁殖力が高いため、対処が遅くなるほど被害が大きくなります。
見つけたゴキブリは必ず駆除する
飲食店はゴキブリが好む環境が整っていますので、店内にいるゴキブリはそのまま住みつく可能性が高いです。
繁殖して数が多くなれば被害は拡大しますので、ゴキブリを見つけたら放置せずに駆除してください。
チャバネゴキブリには羽はありますが、飛ぶことはないため、叩くなどして撃退することも可能です。
飲食店は食材を扱っていますので、ゴキブリ専用の殺虫剤を使用する際は、事前に成分や注意書きを確認してください。
トラップを仕掛けて駆除する
ゴキブリは1匹見かけたら100匹いると言われるくらい、目に見えない場所に生息しています。
隙間にいるゴキブリを確認しながら駆除するのは大変なので、ゴキブリ用のトラップを置いて駆除してください。
トラップを設置する場所は、冷蔵庫の裏や流し台の下など、ゴキブリが好む場所です。
駆除エサ剤は死骸を見ずにゴキブリを駆除できますし、ゴキブリは仲間の死骸や糞(フン)を食べることから、巣ごと駆除したい場合にも有効です。
店内のゴキブリがどの程度いるのか確認したいときは、ゴキブリ捕獲器を使用します。
捕獲器に捕まった数が多い場合、大規模な駆除作業も検討しなければなりませんので、ゴキブリがいそうな場所に捕獲器を設置して、現状を確認してください。
店内のゴキブリを全滅させる
5つの施策
飲食店などの中にいるゴキブリを全滅させたい場合には、次に紹介する施策を組み合わせて実行してください。
施策①:ゴキブリが生息しにくい環境を
構築する
ゴキブリの好む条件は次の4つです。
- ・温度が高い
- ・湿度が高い
- ・暗い
- ・狭い
飲食店の厨房は4つの条件を満たしやすいため、一つでも条件から外れるような工夫が求められます。
温度と湿度は定期的に換気をすることで解決できますし、床に置いている物を片づけるだけでも暗い場所は減らせます。
冷蔵庫の裏などの隙間を埋めるのは難しいですが、温度や湿度が高い場所を掃除して、ゴキブリが住みやすい状況を作らないようにすれば、ゴキブリが住みつくリスクは下げられます。
施策②:侵入経路を塞ぐ
店舗の出入口は不特定多数の人が行き来するため、定期的に掃除をすることが求められます。
段ボールはすぐに畳んで外に出すなどして、付着した卵が店内で孵化する状況は回避してください。
店舗にゴキブリを寄せ付けない方法としては、薬品やハーブなどの忌避剤を使用するのも効果的です。
お客様の出入りする場所に臭いが強い忌避剤を設置するのは難しいですが、裏口や厨房前などに設置することで侵入を阻止できます。
施策③:駆除用のトラップを仕掛ける
ゴキブリが店内に侵入したとしても、繁殖を回避できれば被害は食い止められるので駆除用のトラップを仕掛けることも大切です。
暗い場所や冷蔵庫の裏など、ゴキブリが移動する場所に駆除エサ剤やゴキブリ捕獲器を設置するだけでも効果があります。
施策④:燻煙剤・燻蒸剤を使用する
燻煙剤や燻蒸剤は、ゴキブリを死滅させるだけでなく、ゴキブリが侵入しにくい環境を構築することができます。
飲食店で燻煙剤等を使用する際は、事前に食材や食器類を片付けてください。
また、燻煙剤等を使用していない部屋にゴキブリが逃げることも想定されますので、燻煙剤等は店舗全体で同時に使用するのが望ましいです。
ゴキブリの卵には薬剤が届かないため、卵が孵化する2週間から3週間後に再度燻煙剤等を使用すると、効果的にゴキブリを駆除できます。
ゴキブリの死骸や糞は、他のゴキブリの餌となりますので、燻煙剤等を使用した後は換気だけでなく、掃除機をかけて死骸と糞を回収してください。
施策⑤:専門業者に駆除を依頼する
ゴキブリの侵入経路は多岐にわたるため、完全に駆除したい場合はプロの業者に依頼してください。
専門業者は、ゴキブリの侵入経路を特定してから駆除を開始するため、確実にゴキブリを店内から排除できるだけでなく、ゴキブリが侵入しにくい環境も構築できます。
ゴキブリを駆除するだけの業者もいますが、予防対策が不十分だと駆除後に新たなゴキブリが侵入し、また同じような状況になりますので、予防まで考えて駆除してくれる業者を選ぶのがコツです。
ゴキブリ対策・駆除はプロの
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(見積もり後に、キャンセルしていただいても大丈夫です。)
ゴキブリは繁殖力が強いため、しっかりと対策をしないと完全に駆除することは難しいです。
店内に出現するゴキブリでお悩みの場合は、名鉄クリーニングでゴキブリを一掃してください。