蜂はとても危険な虫で、刺されてしまうと命を落とす可能性もあります。
蜂の巣を取り除かない限り被害を完全に防ぐのは難しく、駆除する際は刺されないための対策が必須です。
本記事では、蜂の駆除方法と、蜂の被害に遭わないための対策について解説します。
蜂による被害とは
蜂による被害は、刺された際に生じる健康被害です。
蜂は外敵から身を守るために、敵と判断した相手に対して針で攻撃します。
人が毒を持っている蜂に刺されてしまうと怪我を負うだけでなく、最悪の場合、死に至ることもあるので非常に危険です。
蜂に刺されたことで激しい痛みや患部が赤く腫れることもありますが、特に気を付けないといけないのが「アナフィラキシーショック」です。
アナフィラキシーは、全身性の敏感反応をいい、蜂毒アレルギーの症状としては蕁麻疹や嘔吐などがあります。
アレルギー反応によって血圧低下や意識障害、呼吸困難などの重篤な状態になることをアナフィラキシーショックといい、毎年蜂に刺されて命を落とされている方もいます。
アナフィラキシーショックになった場合、刺されてから15分程度で症状が現れるため、体調に少しでも変化が生じた際は、救急車を呼ぶなどの対処が必要です。
また、アナフィラキシーショックは、蜂に2回刺されると起きやすいとされています。
短期間で複数回刺された場合、アナフィラキシーショックのリスクが高まりますので、蜂の巣を見つけた際は最優先で身を守ってください。
蜂の種類ごとの生態と巣を作る場所
蜂は、種類ごとに大きさや巣の作り方が異なります。
危険性の低い蜂もいますが、攻撃性の高い蜂に遭遇すると刺されるリスクが上がりますので、危険度の高い蜂の種類や巣の特徴は覚えておいてください。
日本に生息する蜂の種類
世界には20万種を超える蜂がいるとされ、日本に限定しても4,000種以上の蜂が生息していると考えられています。
人を刺す可能性がある蜂は害虫として対応することになりますが、日本で注意すべき主な蜂は、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチの3種類です。
スズメバチの特徴
スズメバチの全長は、働き蜂は3cm程度、女王蜂については働き蜂よりも一回り大きい4〜5cm程度です。
世界にはスズメバチよりも大きな蜂も存在しますが、日本に生息する蜂の中ではスズメバチが大きい部類に入ります。
スズメバチにも種類があり、本州ではコガタスズメバチとキイロスズメバチを見かけることが多いです。
コガタスズメバチはオレンジ色の大きな頭と、オレンジ色と黒の縞模様が特徴です。
スズメバチの中では比較的攻撃性は低く、コガタスズメバチがいる巣に刺激を与えなければ刺されるリスクはそこまで高くありません。
キイロスズメバチは、黄色の体に黒い縞があるのが特徴で、全体的に黄色やオレンジ色が強いため、飛んでいるときは全体が黄色く見えます。
スズメバチの中では比較的小さい部類ですが、攻撃性が非常に高いため、キイロスズメバチの巣を見つけた際は極力近づかないでください。
スズメバチの活動する時期は5月から11月頃で、軒下や屋根裏などに巣を作ります。
コガタスズメバチの巣は、小さい段階では徳利をさかさまにしたような形状となっていますが、巣が大きくなるとバレーボールのような形状になります。
キイロスズメバチの巣の形状はコガタスズメと似ていますが、表面の縞模様はコガタスズメバチの巣に比べると細いです。
アシナガバチの特徴
アシナガバチは、スズメバチよりも小さく、全長は1cmから2cm程度です。
種類としては、セグロアシナガバチやフタモンアシナガバチなどがあり、活動時期は4月から11月頃と、スズメバチよりも早い時期に活動を開始します。
アシナガバチの巣の大きさは10cm前後と、スズメバチの巣と比べると小さいです。
シャワーヘッドやお椀をひっくり返したような形をしており、ベランダや軒下、木の枝などで巣を作ります。
攻撃性の高いスズメバチと比べればおとなしいですが、刺激を与えると攻撃をしてきますので、巣を見つけた際は近づかないでください。
ミツバチの特徴
ミツバチは全長1cm程度の小さな蜂で、刺激を与えなければ攻撃されないことから、スズメバチやアシナガバチに比べるとおとなしいです。
蜂は世界に20万種以上いるとされていますが、ミツバチに関しては世界に9種類しかおらず、日本に現存する蜂はニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種のみです。
養蜂場でハチミツを採取するシーンをイメージするとわかりやすいですが、ミツバチの巣は多数の六角柱で構成され、平らな板が垂れ下がっている形をしています。
ミツバチの巣は、屋根裏やエアコンの室外機の中など、閉鎖空間に作ることが多いです。
他の蜂は冬になると活動しなくなりますが、ミツバチは越冬できるため、早ければ2月ごろから活動を開始します。
蜂の被害に遭わないための予防策
蜂の種類によって行動範囲は異なりますが、スズメバチであれば巣から半径1〜2kmが行動範囲とされています。
蜂の巣作りを完全に防ぐのは難しいため、蜂の被害を受けないためには巣を作らせないだけでなく、蜂に刺されないための対策も講じることが大切です。
蜂が巣を作りにくい環境を整える
住宅地では、軒下や屋根裏などに巣を作ることが多いため、それらの場所を蜂が寄り付かないような環境にすれば被害を防げます。
蜂は駆除剤をまいた場所に巣を作りませんし、シート等で物理的に蜂の飛来を防ぐことで巣を作らせないようにするのも対策です。
ラベンダーなど香りの強い花は蜂が嫌がりますので、自宅や店舗などに巣を作らせたくない場合は、蜂が苦手とする花を植えてください。
反対に、蜂は甘い香りがする花を好むため、蜂の被害を優先的に防ぎたいときは、庭に植える花の種類を変えるなどの工夫も必要です。
蜂よけとして効果が期待できるもの
燻製剤や殺虫剤は、蜂よけとして一定の効果が期待できます。
燻製剤をまくことで、蜂を寄せ付けなくする環境を作れますし、殺虫剤を用意しておけば、家の中に飛来してきた蜂を駆除することができます。
燻製剤等を使用する際の注意点として、製品によっては植物に影響を及ぼすものもあるため、使用前に注意書きを確認してください。
燻製剤や殺虫剤の効果は1週間から2週間程度で薄れるため、蜂が活動的になる時期は定期的に散布する必要があります。
自然由来の蜂よけとして、香りの強い花を植えるのも効果的ですが、花を植えられない場所についてはハッカ油を散布するのも有効です。
ハッカ油は植物に対しても安全なので、燻製剤等よりも使いやすいです。
ただし、効果は1日程度なので持続的な効果は見込めず、刺激が非常に強いため、ペットがいるご家庭での使用は控えてください。
服装の色に気を付ける
蜂に刺されるリスクは、服装の色を変えるだけで軽減できます。
蜂は黒いものを敵とみなして攻撃する傾向にあるため、蜂を見つけた際は黒い部分を隠してください。
白い服装は蜂に攻撃されにくいため、蜂がいる可能性がある場所を通らなければいけないときは黒系ではなく、白系の洋服を着てください。
蜂に刺激を与えない
蜂に対して刺激を与える行動は、攻撃される要因となります。
蜂の巣を突くのは危険ですし、大きな声や音も蜂にとっては刺激となります。
蜂が攻撃されたと判断すれば向かってきますので、巣の中に蜂がいるかを確認するために触るのは控えてください。
蜂に刺された場合の対処法
蜂に刺されたときは、すぐに処置を施し、症状に応じた治療を受けてください。
刺された直後の応急処置
蜂に刺されたら、刺された場所の毒を絞り出します。
針が刺さっている場合はピンセットなどで抜き、水で患部を5分から10分程度流します。
毒を口で吸い取ろうとすると、口内の傷から毒が入る可能性があるのでやめてください。
患部を冷やすと、毒の吸収を遅らせる効果が期待できます。
腫れなどの症状が出た際は、抗ヒスタミン軟膏またはステロイド軟膏を塗ってください。
病院での治療を要するケース
蜂に刺され、アナフィラキシー反応が出たら病院で治療を受けなければなりません。
発疹や吐き気、呼吸困難などの症状は刺されてから15分以内に現れます。
過去に蜂に刺された経験がある方は、アナフィラキシーショックが起きるリスクが高いため、症状が現れた時点で早急に救急車を呼んでください。
蜂を家や家付近で見つけた時の
対処法
蜂の被害を受けないためには、早い段階で対処することが求められます。
巣を見つけた場所によって対処法は変わる
自宅や所有している敷地内で蜂の巣を発見しましたら、駆除業者に連絡して駆除してもらうことができますが、所有地以外の場所で見つけた蜂の巣を勝手に駆除することはできません。
公園など、公共の場で蜂の巣を見つけたときは、役所に連絡をしてください。
駆除するかは役所の判断となりますが、危険性が高いと判断すれば役所が駆除作業を行います。
賃貸物件で蜂の巣を発見した場合には、不動産オーナーまたは管理会社に駆除を依頼することになります。
蜂の巣へはむやみに近づかない
蜂を発見しても、一定以上の距離を置けば刺されるリスクは軽減できますので、駆除するまでの間はできるだけ蜂の巣に近寄らないでください。
空となっている巣もありますが、外から蜂の巣が空かどうかを判断するのは困難ですし、万が一蜂がいれば刺されるリスクが上がるので危険です。
蜂を見つけたときは髪など黒い部分を隠し、姿勢を低くしながら20m程度後退してください。
蜂は速い動きを追う習性があるため、走らずゆっくりと歩くのがポイントです。
素人が蜂を駆除するのはリスクが高い
家の中に入ってきた蜂であれば、殺虫剤等で駆除することもできますが、巣を駆除するのは非常にリスクを伴います。
外に出ている蜂を倒したとしても、巣の中の蜂が出てきて一斉に攻撃する可能性がありますし、複数の場所を一度に刺されてしまうと、アナフィラキシーショックのリスクが飛躍的に上がります。
一方で、蜂の巣を放置すれば被害が拡大する恐れがありますので、巣を見つけた際はプロの業者に依頼して、早めに駆除することが望ましいです。
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蜂の巣の出入口を封鎖して、巣の内部に殺虫剤を注入することで、スズメバチやアシナガバチなどを安全に駆除します。
駆除費用は後払いとなっていますので、取り急ぎ蜂を駆除したい場合もご安心ください。
見積もりは無料ですし、ご提示した料金にご納得できなければキャンセルしていただいても大丈夫です。
蜂の巣は素人が駆除するのはリスクが高く、誤った方法で駆除しようとすると命を落としかねませんので、蜂の巣を見つけた際はプロの業者に駆除を依頼してください。